温度も湿度も高く、日照時間も長い夏は食品の劣化が早いです。
一般の食品と比べて水分量の少ないお茶にとっても、それは例外ではありません。
品質劣化の原因
茶葉の風味が劣化する原因は5つあり、水分、酸素、光線、温度、周囲のにおいです。
1.水分(湿度)
5つのなかで、最も品質への影響が大きいです。
湿度の高い環境だと茶葉が湿気を吸い、葉の中の水分量が高まります。
水分量が高くなると茶葉が酸化しやすくなるため、茶葉の緑色が退色したり、爽やかな風味が弱くなってしまいます。
2.酸素
茶の色あせを引き起こすのみならず、茶葉に含まれるカテキンや、ビタミンCを酸化させ、風味を劣化させます。
3.光線
茶葉の葉緑素が光によって分解され、緑色が失われます。
4.温度
30℃以上の保管環境だと、色や風味が劣化します。
5.周囲のにおい
茶葉は周囲のにおいを吸収しやすいため、においの強いものが近くにあると、そのにおいが茶に移ります。
品質を長持ちさせる保存方法
品質を劣化させないで茶葉を保存するには、密封性が高く、遮光性のある茶筒などの容器に茶葉を詰めてください。
また、光や高温を避けるため、冷暗所に保管してください。
わたしたちの生活の中で身近な冷暗所のひとつは冷蔵庫、または冷凍庫です。冷凍庫のほうが温度が低いため、長期保存に適しています。
ただし、外へ取り出した後すぐに容器を開封すると、外気との温度差によって容器表面が結露、茶葉が水分を吸って湿気てしまいます。なので、取り出した後は常温に戻してから容器を開封し、茶葉をご使用ください。
常温保管の場合、開封した後は、冬でも1ヶ月以内に、夏場だと半月以内に使い切るのが望ましいです。
おわりに
おいしいものを長く楽しむためにどう保存するか、は
見落としがちなポイントです。
是非、お使いのお茶がどう保管されているか、一度チェックしてみてください。